医薬品製造販売の総括製造販売責任者等

総括製造販売責任者
製造販売業者は、取り扱う医薬品の品質管理だけでなく、製造販売後の安全管理にも責任を負っています。

これらの責任を確実に全うするために、品質管理部門に「品質管理責任者」を、安全管理部門に「安全管理責任者」を配置し、これらの業務を統括するものとして「総括製造販売責任者」を置く必要があります。これらの者をまとめて「元売３役」と呼ぶ場合もあります。

薬剤師総括製造販売責任者は、言ってしまえば品質管理や販売後安全管理を含めた全ての責任を負う者ということが出来ます。

当然、誰でもなれるわけではなく、次のような要件があります。

①原則

薬剤師

②例外

(1)生薬を粉末にし、又は刻む工程のみを行う製造所で製造される医薬品の製造販売業

　１．　生薬の製造や販売業務で生薬の品種識別等に５年以上従事した者

　２．　その他厚生労働大臣が認めた者

(2)医療用ガス類（獣医療用を除く）で、厚生労働大臣が指定する医薬品の製造販売業

　１．　高卒以上で薬学や化学に関する専門科目の課程を修了した者

　２．　高卒以上で薬学や化学に関する科目を修得後、医療用ガス類の品質管理や安全管理に３年以上従事した者

品質保証責任者は、総括製造販売責任者の元で、その製造販売業が品質管理方法の基準（ＧＱＰ）に適合するように責任を負う者です。

以下の全てに当てはまる者でなければ、品質保証責任者になれません。

１．　品質管理業務等に３年以上従事した者

２．　品質管理業務を適正かつ円滑に遂行できる者

３．　医薬品等の販売に係る部門に属する者でない者

なお、申請が第二種製造販売業許可である場合は、総括製造販売責任者との兼務が可能です。

ＧＱＰにつきまして詳しくお知りになりたい場合は、「ＧＱＰとＧＶＰ」をご覧ください。

安全管理者は、製造販売後安全管理基準（ＧＶＰ）に適合するために行う情報の収集や検討、市販後安全対策への責任を負う者です。

申請する許可区分に応じた以下の全てに当てはまる者でなければ、安全管理責任者になれません。

①第一種製造販売業

　１．　安全管理業務等に３年以上従事した者

　２．　安全管理業務を適正かつ円滑に遂行できる者

　３．　医薬品の販売に係る部門に属する者でない者

更に第一種製造販売業では、安全確保業務のうちの安全管理情報の収集、解析、保存及び必要措置の実施を安全管理者以外に行わせる場合には、「安全管理実施責任者」を置く必要があります。

②第二種製造販売業

　１．　安全管理業務を適正かつ円滑に遂行できる者

　２．　医薬品の販売に係る部門に属する者でない者

第二種製造販売業の場合、安全管理者と総括製造販売責任者の兼務が可能です。

ＧＶＰにつきまして詳しくお知りになりたい場合は、「ＧＱＰとＧＶＰ」をご覧ください。