医療機器製造販売業者から市場へと一度出荷された医療機器を修理するためには、医療機器修理業の許可が必要となります。

医療機器の修理業とは、故障や破損した箇所を本来の状態に戻すことを指し、部品交換も含まれています。ただし、消耗品の交換や清掃は修理に含まれませんので、修理業の許可は不要です。また、本来の性能を変更する改造は修理の範囲を超え、医療機器製造販売業の許可が必要な行為となります。

なお、医療機器製造業の主たる組立て又は滅菌の工程の許可を持つ製造業の方が、自社の製品の修理を行う場合は許可が不要です。

修理可能な医療機器は、区分ごとに分けられており、9の区分がそれぞれ「特管」「非特管」に分かれて、全部で18種類の区分となっています。

許可はこの区分ごとに受けることになるため、特管第1区分の許可で、非特管第1区分の医療機器の修理をすることはできません。あらたに非特管第1区分の許可が必要です。

どの医療機器がどの区分に該当するのかは、平成17年薬食発第0331008号の修理区分通知で示されています。

画像診断システム関連 特管第1区分 非特管第1区分
整体現象計測・監視システム関連 特管第2区分 非特管第2区分
治療用・施設用機器関連 特管第3区分 非特管第3区分
人工臓器関連 特管第4区分 非特管第4区分
光学機器関連 特管第5区分 非特管第5区分
理学療法用機器関連 特管第6区分 非特管第6区分
歯科用機器関連 特管第7区分 非特管第7区分
検体検査用機器関連 特管第8区分 非特管第8区分
鋼製器具・家庭用医療機器関連 特管第9区分 非特管第9区分

修理業の許可要件とは

1)製造所の構造設備が構造設備規則に適合している事。

・修理をした医療機器を衛生的かつ安全に保管できる設備があること。

・医療機器の修理が行えるように器具や設備を備えており、検査のための器具や設備も備えていること。

・修理を行う場所の環境が以下の条件に適合していること。

イ 採光・照明・換気が適切で清潔

ロ 居住する場所や不衛生な場所から明確に区別されている

ハ 作業を行う為の十分な広さがあること

ニ 防塵、防湿、防虫、防鼠のための対策を取っていること

ホ 床の材質が板張りやコンクリートやこれらに準じる材質であること

ヘ 廃水や廃棄物の処理ができる設備や器具を備えていること

2)申請者が以下の全ての条件に該当していない事。

イ 医薬品医療機器等法の規定により許可を取り消され、取消しの日から三年を経過していない方

ロ 医薬品医療機器等法の規定により登録を取り消され、取消しの日から三年を経過していない方

ハ 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった後、三年を経過していない方

ニ イからハまでに該当する方を除くほか、この法律、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法その他薬事に関する法令で政令で定めるもの又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から二年を経過していない方

ホ 成年被後見人又は麻薬、大麻、あへん若しくは覚醒剤の中毒の方

ヘ 心身の障害により薬局開設者の業務を適正に行うことができないとして厚生労働省令で定める方

3)医療機器修理責任技術者を設置し、従業員を監督し、構造設備を監督する事。

許可を受けるためには、医療機器修理責任技術者の設置が必要となります。

経験要件として、医療機器の修理業に3年以上従事していた経験が必要になります。

その上で、「特管」区分の責任者の場合は基礎講習専門講習、「非特管」区分の責任者の場合は基礎講習を受ける必要があります。